欧州に特許出願をされる方にとっては大変重要な欧州特許条約の改正が2007年12月13日に施行されました。従来の煩雑的な手続を大幅に見直し、出願日認定要件の緩和や一括手続きの導入など、出願人、特許権者にとって手続負担の軽減が図られました。また審査の便宜が図られ審査の迅速化が期待できます。主な改正点は以下のとおりです。
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(1)出願日認定要件の緩和
(2)引用例となる先願の拡大
(3)第二医薬用途発明の保護
(4)出願言語の拡大
(5)優先権主張手続の簡素化
(6)一括的手続きによる権利範囲の減縮または取消
(7)拡大審判部への再審申立て
(8)追完手続の拡大と権利の回復
(9)単一性違反における追加調査の廃止
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(1)出願日認定要件の緩和(A.14(2),80;R40)
出願日の認定は、①欧州特許を求める旨の表示、②出願人等の特定、③明細書もしくは先願に関する言及により付与される事になりました。締約国の指定やクレームは出願時に要求されなくなりました。
(2)引用例となる先願の拡大(54(3);R87)
従来のArticle54(4)が削除された事により、後願の出願後に公開された他の出願は、指定国のみならず全ての締約国において引用例とされる事になりました。
(3)第二医薬用途発明の保護(A.54(5))
第二医薬用途発明が保護の対象になり、従来のスイス式クレームは不要になりました。
(4)出願言語の拡大(R.56)
出願言語は2ヶ月以内に公用語での翻訳文提出を条件に、いかなる言語での出願も認められる事になりました。
(5)優先権主張手続の簡素化(A.87;R53(3);R52(1))
優先権証明書の翻訳文は、優先権主張の有効性に疑義が生じた場合にのみ、EPOの求めに応じて提出すればよい事になりました。また、優先権を主張する旨の手続は最先の優先日から16ヶ月以内に行える事になりました。
(6)一括的な権利範囲の減縮または取消(A.105(a)-105(c);R.90-96)
特許権者は、異議申し立て期間中を除き、一括的な手続で権利範囲の減縮または取消しが出来る事になりました。
(7)拡大審判部への再審申立て(A112(a))
審判部の審決に不服がある者は拡大審判部への再審を申立てる事が出来るようになりました。
(8)追完手続の拡大と権利の回復(A.121;R135 A.122;R136)
追完手続は一部の期限を除いてほとんどの期限に適用される事になりました。また、優先期間の徒過から2ヶ月以内の手続を条件に優先期間に権利の回復が認められる事になりました。
(9)単一性違反における追加調査の廃止(A.153(9);R.164)
PCT出願において単一性違反がある場合は、その出願の最初の請求項に係る発明もしくは最初の請求項の発明と単一性を満たす請求項に係る発明についてのみ調査が行われるようになりました。
以上
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