STAP細胞騒動と日本的「ムラ社会」(1)

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 日本社会は、「ムラ社会」であるとよく言われる。Wikipediaによれば、ムラ社会には以下の特徴があり、良くも悪くも、かなり日本社会に当てはまる。小保方氏の件(昨日の凄い記者会見)も、その他の不祥事も、科学技術がどうとかいう前に、この日本社会の特徴やルールを前提として解釈しなければ、到底理解できないのではないだろうか。これは、攻める側にも守る側にも当てはまり、それを見ているメディアにもその他の国民にも当てはまる。

 一方で、日本人はそういう社会や会社や好きかと言えば、実は大嫌いなんだという統計もよく見る。しかし、ムラ社会のしきたりやルールを自分(ムラ社会の内側の人)たちで変えることはできない。

 変えるには、外国人を相当数社会に入れ、例えば、理研の理事の半分が外国人とか、検証委員会の半分が外国人とか、そういう風にならなければ無理だろうな、と思う。しかし、ムラ社会文化ではそれは許されないので、結局、堂々巡りになってしまうのだ。

 ちなみに、今回の騒動についての感想をうちの外国人社員に聞いたら、「日本は個人に冷たいから」 というものであった。ムラ社会の核心を理解しているなと思ったのだった。

—–ムラ社会の特徴((Wikipediaより)—-
・ 長による支配、ボスと子分の上下関係が厳然と存在する。
・ 所属する「村」の掟や価値観、しきたりが絶対であり、少数派や多様性の存在自体を認めない。
・ 出る杭は打たれる。長い物には巻かれ、流れには棹を差すべし。寄らば大樹の陰。義理と人情。横並び。
・ 排他主義に基づく仲間意識が存在する。
・ 自分逹の理解できない『他所者』の存在を許さない。
・ 同郷者に対しては「自分達と同じで当たり前」という意識を抱いており、自我の存在を認めない。
・ 傍目には異端者に寛容だが、相手を理解しようとではなく理解できるものに改造しようとしていたり、特例で見逃されているだけであったりする。
・ 白か黒か、善か悪かといった二極論を好む。これが「異端者は自分たちを見下している/敵意を抱いている/自分より劣る存在である」といった思い込みを生みやすい。
・ 弱いと規定したものに対しては、陰湿且つ徹底的に圧迫を加える。
・ 構成員は陰口を好む。
・ 有形物のみならず時間や空間に対する共有意識も強く、プライベートやプライバシーといった概念が無い。
・ 事なかれ主義。トラブルが起こると「される方が悪い」という理論で被害者を悪者にし、噂話は真実を追求するより噂を既成事実にする。
・ ”掟”に関与しない世間一般のルールやマナーにはルーズ。他者がルールを守る姿にも息苦しさを感じるため、他者にもルーズさを強要。「マナーを守らないのがマナー」と化している。
・インテリが少数であることと年長者の影響力により、架空の法律のでっち上げ、神頼みといった非常識がまかり通る。

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