米国弁理士試験合格体験記(2014年6月合格)

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 弊所Keisen Associatesから2014年6月に合格したHさんの合格体験記です。弊所5人目の合格者になります。
 この試験は受験資格さえ得られれば比較的簡単な試験です。今後もより多くの日本人の方々が挑戦されることを期待します。
—————————————————————-2014年6月初旬に Patent Agent Examを受験し合格しましたので、受験動機や受験するにあたってどのような勉強を行ったかについてお話させていただきます。

○受験動機
米国で特許実務に携わり初め、特許法や実務に関してその基礎知識を身につける必要性を感じておりました。
特に、普段の業務では外国から依頼を受けた国内出願に関連する手続き(外内業務)を主に扱っていましたが、米国代理人とコミュニケーションをとる機会が多く、日本と米国の特許法の違いを理解することが、クライアントの意図を理解し、またクライアントに日本の特許手続きに関する提案をしていく上で有用であると考え、Patent AgentExamを利用し勉強することにしました。また、米国滞在という貴重な機会に、米国特許法を学び実際の内外業務等にも活かせていければと思い、Practitioner (Limited recognition)の資格を得るためPatent Agent Examを受験することにしました。

○受験の流れ
・受験申込書および受験要項をUSPTOからダウンロード
・受験申込書およびその他必要書類(下記参照)をUSPTOに郵送
・申込書送付から2、3週間でUSPTOから受験資格と受験期間(3か月間)に関する通知が届く
・ウェブサイトで受験日時・場所を指定して受験予約
Prometric Centerという施設で受験(フィラデルフィアでIndependence National Historical Park近くにある)
・試験当日
コンピューターで午前3時間50問、午後3時間50問の計6時間100問の試験
試験中はUSPTOが公表している審判便覧(MPEP)や米国特許規則(CFR)を参照可能

お昼休憩1時間
試験終了後、すぐに結果が表示される
・試験から2週間前後でUSPTOより公式の結果が届く
・USPTOへOath及び手数料の郵送

○受験申込
受験申込方法については、「Patent Barの情報」http://book.geocities.jp/h_highstone/patentbar.htmlというサイトが
役に立ちました。

☆米国非居住者☆
受験申込では、成績証明書および卒業証明書を申込書と共にUSPTOに提出することが要件ですが、非居住者が受験する場合は、さらに受験資格があることを証明する資料も提出する必要があるようです。
ただし、具体的にどのような資料を提出すればよいのか受験要項には明記されていませんでした。私は非居住者(ビザ保持者)ですが、勤務先からのカバーレターを添えて以下の書類を提出したところ、受験資格が得らえました。
・受験申込書
・申込書に関するカバーレター
・成績証明書と卒業証明書(英語)
・受験料(Check)
・ビザのコピー
・滞在許可証(DS2019)のコピー
・就労許可証(Employment Authorization Document)のコピー
・勤務先からのカバーレター
・戸籍抄本
・戸籍抄本の英訳
※戸籍抄本は、成績証明書及び卒業証明書が大学卒業当時の姓(旧姓)で発行されたため、
旧姓と新姓の関係を証明するために提出しました。

○試験準備
試験準備としては、過去問やMPEP、参考書、以下のサイト等を利用して約5か月間勉強しました。
過去問は、USPTOのウェブサイトで2002年春秋と2003年春秋の4回分が公開されており、無料でダウンロード可能です。
試験範囲はUSPTOが公表している特許審査実務マニュアル(MPEP)や米国特許規則(CFR)が対象です。

試験内容について2013年3月までは過去に出題された問題が繰り返し出されることが多いと言われていたようですが、2013年3月から米国特許法改正法(AIA:American Invents Act)が試験範囲に加えられ出題内容が大きく入れ替ってきているという情報があります。そこで、過去問を解く際には、MPEPのどの辺に参照したい情報が書いてあるか、どのような文言で検索をかければよいか、といったMPEPから必要な情報を得る練習も意識して行いました。尚、上記過去問は主にAIA改正前のものであったため、AIA改正後の要点に関しては主に参考書や以下のウェブサイトを利用して勉強しました。

以下は、受験申込や試験勉強の際に特に役にたったウェブサイトです。
①受験申込・試験概要・勉強方法全般 http://book.geocities.jp/h_highstone/patentbar.html
②米国特許実務の概要(AIA改正前)について http://www.marushima.net/uspat.htm
③AIA情報(USPTOより)http://www.uspto.gov/aia_implementation/informational_videos.jsp
④AIA情報
http://www.jipa.or.jp/jyohou_hasin/aia/aia_fourth.pdf
⑤試験対策全般
http://www.kai-u.jp/img/kensyu/kensyu06d.pdf
⑥試験対策全般

Patent bar exam study guide
⑦試験対策全般
http://passpatentbar.com/enrollment/

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