【USPTO】米国特許庁 (USPTO) が情報開示書(IDS)に関するパイロットプログラム(QPIDS pilot)を始めます

これまで、許可通知受領後に情報開示書(Information Disclosure Statement: IDS)を提出し、このIDSを審査官に考慮してもらうためには、IDSと共に継続審査請求(Request for Continued Examination: RCE) を提出し、審査を再開させてもらう必要がありました。せっかく許可通知を受領した後に再度審査を再開させるという事は、それなりに時間もお金も要する事となり、出願人にとってはとても憂鬱な状況に陥ります。

米国での情報開示の義務はとても厳しく、情報開示がなされていないがために特許権を行使できなくなる場合があるため、殆どの出願人は登録後に再度未開示の情報がないかを確認し、必要に応じてRCEと共に情報開示の手続をしてきました。

今回開始されるパイロットプログラム「The Quick Path IDS (QPIDS)pilot」においては、先ず審査官がIDSを考慮した上で審査再開の要否を判断します。審査官が審査再開の必要がないと判断した場合には、審査が再開されることなくIDSが考慮されたこととなります。

QPIDSの利用にあったってはRCEに掛かるオフィシャルフィー、IDS提出に掛かるオフィシャルフィー、および特許交付を停止するためのオフィシャルフィーが必要となりますが、審査再開が不要と判断された場合には、RCEおよびIDS提出に必要となるオフィシャルフィーが返金されます。

このプログラムは2012年5月16日から開始され、2012年9月30日まで試験的に続けられる予定で、出願継続期間の短縮におよび出願人の費用の軽減に繋がることが期待されています。

本件に関しご質問等あれば、恵泉までご遠慮なくお知らせください。

また、本ニュースはFederal Registerでもご確認いただけます。

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