独立系専門職のキャリアプランについて

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キャリア構築においては、「自分のキャリア構築のためだけのキャリア」にならないように気を付ける必要があると思う。特に、独立系資格専門職の場合、資格や学位を含めた「知識」の取得はゴールではない。

確かに、資格や学位の取得は達成感があるし華やかだが、それも世の中に生かすことができなければ意味がない。私の好きな「エンゼルバンク」という漫画に「30過ぎたら利息で暮らせ」という言葉が出てきたが、これは30までにインプットした(得た)ことを元に暮らせという意味である。近くにあるものはだめで、遠くにあるもののほうがいいものだと思ってしまう習性が人にはあり、特に資格を目指すような人は資格志向の考え方になるので、この傾向が強くなる。しかし、世の中に資格や学位を生かすという意味で考えれば、30歳~35歳までに資格や学位の取得は終わらせておくべきだ。

また、人生はアウトプットした量で決まるという言葉もあるが、上記の「利息」がアウトプットだとすると、利息に関する複利の法則どおり、インプットの量が少々物足りなかったとしても、アウトプットはできるだけ早く始めた方が良いということになる。アウトプットの量の大小は問わない。複利の法則によれば、インプットもアウトプットもできるだけ早く始めるべきなのだ。私は、上記の言葉のとおり、インプットからアウトプットへの転換点はやはり30歳ぐらいにあるのではないかと思う。

キャリア構築という面で考えると、自分のキャリア構築を考えて実際にそのために行う活動がインプットであり、それに対して、他人のキャリア構築に役立つ活動(他人を育てる活動)がアウトプットだと思う。複利の法則にあるように、早めのアウトプットはインプット(元本)を増やすのにもかなり大きく貢献する。その結果、総財産が拡大していくのだと思う。

したがって、30歳を大きく過ぎて、アウトプットに目を向けずに、新しいキャリアを求めてウロウロするのはやめておいた方がいいと言いたい。30歳を過ぎた人なら、すでにアウトプットに生かせるキャリアを持っているはずなのだから、ウロウロするなといいたい。

30歳過ぎたら、今目の前に与えられた仕事に集中すること。そして、知識を生かすスキルを身に着けて「一人前」となり、人を育てることに目をむけること。そうすれば、その先のキャリアも与えられるのだ。自分の力を社会に問うのは勇気のいることだと思うし、友人の持っているキャリアが羨ましかったり、まだ追いかけたい「キャリアの夢」があるとそちらに目が行きがちである。また、アウトプットを始めたが思うようにいかなかったり、向いていないと思うこともあるだろう。そういうとき、更なる「知識」を身に着けること、すなわち新しい資格や学位を取得するということに逃げたくなる。しかし、嫌だろうが辛かろうが、いずれどこかで他人や社会のためのアウトプットを主体とすることを本気で始めなければならない。

また、インプットとアウトプットの機会がバランスよく与えられる大企業と異なり、独立系資格専門職の場合、自分はキャリアはすべて自分で考えなければならない。その結果、資格や学位指向になりがちだが、ある程度の年齢になったら、資格で評価されるという考え方を捨て、たとえ小さくとも仕事の内容で評価されるという態度・考え方で生きていくべきだと思う。

人生は取った資格や学位で評価されるのではない。アウトプットで評価されるのだ。そして、アウトプットを積み重ねる結果、インプットも益々増え、新しいチャンスを得たり新しい方向性が開け、更なるアウトプットの機会が与えられるのだ。

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