アメリカで折り紙ビジネスに真剣に取り組んで分かった、クールジャパン関連ビジネス支援についての重要なこと

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皆さん、こんにちは!

ご存知のとおり、私は、日本発の無形財産である日本文化の何が「クール」なのか、について日夜追及しているわけですが、実際にここ10年以上アメリカで折り紙のビジネス化に取り組んできて分かったことがあります。

今回はそれを皆さんとシェアしたいと思います。

最初から「折り紙ありき」ではなかった。

講演等の際等、色々なところで言っていることなのですが、最初から折り紙をやるということではありませんでした。

日本発の非技術分野の知財を国際移転するというプロジェクトをやるにあたって選択したのがたまたま「折り紙」だったというだけなのです。

それが、実際に折り紙を商業化するビジネスをニューヨークとサンフランシスコで開始して次第に折り紙に対して真剣になっていったわけです。

インスタグラム修業を開始

スタジオでは、クライアントから様々な要望に応じて折り紙を創作するわけですが、それらの作品を保存しようとインスタグラムに作品の写真をアップしはじめました。

それが冒頭のスクリーンキャプチャ写真です。

実は、これらの折り紙作品のうち、普通の折り紙を使って折ったものはあまりありません。

プロとして、必ず、特殊な紙を使っていたり、紙に何らかの処理をして折っています。

良い紙を求めてわざわざ出かけたり、紙を自作するようになった

これは、折り紙アーティストととして活動するうちに、だんだんと、折り紙の出来上り具合は、どんな紙を使うのかに大きく左右されることが分かって来たからです。

それで、より素晴らしい表現ができる紙を探しに紙屋さんに出かけたり、ついには紙を自作するに至ったというわけです。

折り紙であるか?ということととは関係なく、つまり、何かを表現することの本質を求めるようになっていったわけです。

今では、少なくともインスタグラム等のSNSに投稿されている折り紙モデルの完成度は、写真の表現を含めて同じようなタグをつけて公開されている写真と比較してもトップクラスだと思います。

「クールさ」は本物へのこだわりにある。

前に、クールジャパンの本質とは何かについて記事を書きました。

世界での存在感が、相対的であれ、絶対的であれ、ますます低下する日本。 ハードパワー、すなわち政治力や軍事力で他の国に影響を及ぼすこ...

この記事中で、私は、

要するに、 特定の生活様式やアニメやマンガ、ゲームそのものではなく、それを生み出した日本社会の根底にある妥協なきこだわりということです。そして、それは、実は、日本人なら誰でも備えている価値観だと思います。

と書きました。

日本人は英語の「クール」を「かっこいい」と訳される方が多いと思いますが、実際の意味合いは「本物だ!」に近いと思います。

要するに、人々が、日本人の作ったものを見て、本物だ!というわけです。それは、その「こだわり度」を見て行っているというわけです。

国際知財移転の専門家はどうあるべきか

SNSでは、クールだと思ったら「いいね」ボタンを押したり、その人をフォローしたりします。

今自分が、折り紙アーティストとしてフォローされたり「いいね」されたりする身になってわかったのは、ここまでやって初めて自分がインキュベーションしようとしている日本文化の本質がやっとわかったということです。

私は、最初専門家として「折り紙」の可能性を見出しました。その見方は、恐らく、投資家的な見方だったと思います。

しかし、それは、普通の人達がすごいと思う見方とは全然違うし、アーティスト本人が思うその文化の本質とも違うものだったのです。

コミットをして、インサイダーになって初めて本質が見える、そういうことだと思います。

今、単に日本文化を広めることを通じて日本を元気にしたいという思いだけで、クールジャパン分野に関わっている役所や民間コンサルタントの方が多いのではないかと思います。しかし、それぞれの日本文化の本質を分かるためにはどんどんコミット度を高めてインサイダーにならなければならないと思うわけです。

どうでしょうか?

それでは今日はこの辺で!

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