クールジャパン:和紙探しの旅(1) スタートはブルックリン・パークスロープで出会った豊田市の「小原和紙」

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皆さん、こんにちは!

今回は、折り紙×和紙のお話しです。

ご存知のように私はインスタグラムで
折り紙作品を公開しております。

ターゲットは「和紙×折り紙」

私の折り方は「ウェットフォールディング
」と呼ばれる紙を濡らして柔らかくして折
る方法を使うので、水に強い紙である必要
があります。

それまで私はずっと洋紙を使っていたので
すが、破れやすいのでかなり気を遣う必要
がありました。和紙も使ってはいたのです
が、雲龍紙と呼ばれる水に極めて弱い紙し
か知りませんでした。

しかし、色々調べているうちに本物の楮1
00%の「和紙」は、水にむちゃくちゃ強
いと言うことを知り、和紙探しを始めたの
です。

その結果、これから説明していくように、
和紙の奥深さ、そして、それを日本伝統文
化の代表である「折り紙」に適用すること
そして最適な方法を探求することは非常に
クールで、それこそ、真のクールジャパン
であると気付くことになっていくわけです。

スタートはブルックリンから

きっかけは、ブルックリンのJ-Collaboで
開催された、「展覧会和紙素材の研究展V
〜和紙のふるさとより〜 NY展」でした。

会場のJ-Collaboは、私のスタジオがある
パークスロープにあり、徒歩10分圏内と、
非常にラッキーでした。

■Washi展

■J-Collabo

日本とブルックリンをつなぐ新しい文化交流: J-COLLABO is a social network created to bring artists of different disciplines and genres together, provide the stage for them to collabo...

■Taro’s Origami Studio

Taro's Origami Studios The Best Way to Experience Origami We offer Guided Origami Experiences, Drop-in Lessons, Beginner Classes, and Private Lessons at our S...

サンプルをくれた豊田市の河合友理さんと。

J-Collabo入口

100%楮紙で作った折り紙サンプル

ここで頂いた和紙(小原和紙)のサンプル
を使って折り紙を作ってみました。

サイジング剤であるメチルセルロースを塗
って乾かし、ウェットフォールディングで、
折ると紙を濡らしても全く破けません。

窓に張り付けて乾かしているところ。

15cmの紙で折ったもの

成功ですね。

作品に使われている紙(三河森下紙)は
和紙の厚みの単位で言うと二匁(にもん
め:約7g)を目安に漉いてます。昔は厚
手の美濃紙として番傘に使われていた
紙です。

私にとって和紙が折り紙に良い理由

通常「折り紙」というと、洋紙の一面をあ
る色で染めたものを言います。

最もポピュラーなのは15cm×15cm
のもので、アメリカでも簡単に手に入ります。

しかし、中級者~上級者向けの作品を折ろ
うとすると、この大きさでは細部の折り込
みが難しくなるため、市販の既製品だと、
24cmとか35cmの紙を利用すること
になります。

さらに、複雑系と言われる、折るのにそれ
こそ数時間かかるようなものになると、大
体の人は紙を自分で調整することになります。

理想的には、出来る限り薄くて、強い紙と
いうことになります。ある程度厚い紙だと、
50cmとか大きい紙になります。

また、作品に表情を出したり、折り重ねた
部分を薄くする目的で、ウェットフォール
ディングという手法が使われます。ウェッ
トフォールディングを行う場合、濡らして
も破けにくい紙であることも重要です。

また、簡単な折り紙でも、作品に風合いを
出したい場合、通常の折り紙ではなく、テ
クスチャーに特徴のある紙を使います。使
いたい紙が折り紙に適していない場合には
、「サイジング」を施します。

実は、和紙は、上記全ての条件を満たして
いて、水に強いためサイジングもやりやす
いのです。

要するに、折り紙は紙として非常に「クー
ル」なんですね。

おっと、ちょっとマニアックになりまし
たね。

豊田市和紙のふるさと

今回の和紙の産地は、「豊田市和紙のふるさと」です。

和紙のふるさとは、愛知県豊田市小原地区(旧小原村)で生まれた小原和紙工芸の普及発展を目的に設置された参加体験型の博物館(※1)です。
小原の自然に囲まれた施設には、紙漉き体験実習をおこなう「和紙工芸館」、小原和紙工芸や工芸家藤井達吉の美術工芸作品、全国の和紙資料を紹介する「和紙展示館」、和紙製品などを販売する「休憩所」、和紙原料植物を栽培する「見本園」、小原の自然を満喫できる「遊歩道」などがあります。

次回は越前和紙で試す予定です。

それでは!

次回

前回の小原和紙 野展示に引き続き、今回は日本の越前和紙の里を訪れました。

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