個人でも勝てる時代! 米国のクラウドファンディング使ってたった45日の間に1億円以上集めることに成功した個人発明とは?

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皆さんこんにちは!

今回は、このクラウドファンディングで大成功した個人発明の例を紹介します。

クラウドファンディングとは

皆さんは、クラウドファンディングをご存知ですか?

クラウドファンディング(英語: Crowdfunding)とは、不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語である。ソーシャルファンディングとも呼ばれる。(wikipedia

アメリカでは、このクラウドファンディングをホスティングするWEBプラットフォームが色々あり、その代表的なのがキックスターターです。

まずは、一目瞭然なので下をご覧ください。

この発明は、キックスターターで、100万ドル以上のクラウドファンディングに成功したのです。

この商品は、折り紙にアイデアを得て発明された計量スプーンで、発明者はインドの青年、ラフール・アガルワル氏です。

非常にシンプルなアイデアで、複数の折り目を付けた板状の本体を指で掴み、折り曲げる折り目を選択することで、1つの商品で複数の容量の計量スプーンを実現できるというものです。

面白いのは、この青年は、この発明そのもので資金集めをしようと思った点です。

素晴らしいビジネスモデルで資金集めをしたのではなく、発明を使った資金集めそれ自体がビジネスモデルだったわけです。

45日で100万ドル!

このクラウドファンディングプロジェクトは2016年10月に開始され、45日で100万ドルを達成したということです。

サポーターの数は36800人、殆どは10ドルから12ドルの1セットのスプーンの購入者でした。しかし、それに加えて、量産が開始された折には卸売りしてほしいという希望者が500人も現れたといいます。

すなわち、プロジェクトは単なる資金集めに終わらず、これ自体が商品のプロモーションとなったわけです。

シンプルな発明をした青年は、45日間で100万ドルのスタートアップの設立者となっただけでなく、商品の販路も確保したというわけです。

知的財産はどうなっていたか?

ここで気になるのは、この発明の保護はちゃんとされているのか?ということですよね。

しらべてみると、下のような米国特許出願公報が発見されました。

特許庁(USPTO)のデータベースではまだ審査中(2017年10月現在)とのことですが、出願自体は、2015年6月16日に仮出願され、2016年6月14日に本出願されています。

ということは、このクラウドファンディングプロジェクトが開始される1年以上前に特許出願はされていたということになります。

では、その1年以上もの間何をしていたのかというと、調べたところ、クラウドファンディングの準備をしていたようです。

詳しいことは、クラウドファンディングの専門領域になりますのでここでは説明を避けますが、クラウドファンディングプロジェクト自体は45日で終わりますが、もっと重要なのは、その前に行うマーケティングです。

この個人発明家は、マーケティングのプロ、知財のプロを雇い、一年かけて潜在的な顧客やインフルエンサーを特定し、プロジェクト開始前にすでに想到のコミットメントを引き出していたのです。

特許出願はマーケティング開始前に済ませておくべき

そうやって考えると、1年以上前の特許出願というのは、マーケティングを開始する前ということになり、納得できることになります。なぜなら、特許は、誰かに言う前に済ませておかなければならないからです。

特許の要件には、「新規性」と「進歩性」というのがあり、出願前に守秘義務のある関係者と弁理士以外に知られると、原則として特許が取れなくなるからです。(一定の要件の下で例外はありますが、原則としてこのようになります。)

多くの方は、出願よりも商品の発売の方が重要で、出願は後回しになりがちですが、順番を間違うと後で取り返しのつかないことになりかねないので注意が必要です。

まだ特許はとれてないけどいいの?

特許庁のデータベースを見ると、まだ審査中とのことで、特許はとれていません。また、審査中ということは、拒絶される可能性もあることになります。

もちろん理想としては、プロジェクト開始前に特許がとれているのが良いのですが、発明ベースのスタートアップの場合、スピード勝負ですから、特許が取れるまで待ってられないということが多いのが実際だと思います。

しかし、特許がとれていないくても、この出願は、2016年12月に公開になっていますから、これによりこの発明者が特許出願中であることが明らかにされ、他社へのけん制になっています。また、公開された発明には、仮保護の権利が与えられます。

出願公開された発明に与えられる仮保護の権利とは?

米国でも日本と同様に、出願公開により仮保護の権利が発生します(改正特許法154条(d)参照)。

これにより、公開日から特許発行日までの間に、発明を米国内において生産し、使用し、販売し、販売を申し出し、もしくは米国内に輸入した者に対し、特許発行後6年以内であれば、“reasonable royalty”を請求できます(改正特許法154条(d) (3) 参照)。

“reasonable royalty”とは、要するにライセンス料相当額であり、損害賠償額に比べればものすごく少額ではありますが、特許後には損害賠償額を請求できるということになりますから、ライバルをけん制するには十分ということになります。

また、結果的に拒絶になったとしても、時間稼ぎになるわけです。

今週末、ニューヨークで講演会をします!

今週末、この発明の事例を含めたクラウドファンディングでの知財戦略について、ニューヨークで講演します。

プレゼンへのリンク 皆さんこんにちは! 来週の金曜日、ニューヨークのグローバルラボで講演します。 申し込みは下のリンクからお願...

興味のある方は是非お出でください。

それではこの辺で!

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