いい機会なので、あらためて憲法第9条を読んでみた。
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憲法第9条
1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
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私には、素直に、「今後は、全く他の国と戦うつもりはないよ。そして、間違って戦わないように戦力は一切持たないと誓うよ。」と言っているように読める。
誰でも武器を持ったら、最初はそのつもりはなくても、間違って戦争するかもしれない。だから、武力は持たないというわけだ。例えは少し違うかもしれないけど、交通事故を起こした人が一生車は運転しないと誓うとか、護身用にナイフや拳銃を持ったら間違って人を殺してしまうから持たないと誓う、というわけだ。
本当の意味で怖いのは自分自身。憲法9条は、その本質をズバリと突いている。
憲法9条の文言は自衛権については排除していないという解釈のようだけど、9条を文言どおり読めば、明らかに、攻撃されたとしてもこちらから手を出さない、すなわち、自衛のためにやり返すことも排除しているように思う。
すなわち非暴力主義。
言うのは簡単だけど、ガンジーやキング牧師はこれで暗殺された。しかし、彼らは自らの命と引き換えに、民族、人種の独立を成し遂げた。これを成し遂げるには指導者は本当の意味で命を賭ける覚悟が必要だと思う。
米国にいて感じるのは、日本は、明らかにアジアで最も尊敬されている国であること。それは、戦後、憲法9条を守って来た上に築かれてきたのではないだろうか。
今後、日本はどこに向かおうとしているのか? アメリカは日本に何をさせたいのか?
日本は、周辺国との間で過去に色々あったし、今も色々ある。誰でも、やられたら腹が立つ。やり返したいのは普通。
また、アメリカに助けられてばっかりというのもカッコ悪いし、自分たちでできるんだから、アメリカの助けを借りずに自分でやり返してみたいと思うかもしれない。アメリカも自分たちでできることはやれと言う。
これに対して、武器を持って前に進む決意と武器を放棄して前に進む決意、政治家たちには、日本の指導者として、どちらの方が本当に国民を守ることになるのか、また、世界で日本らしいリーダーシップを発揮できるのか、それを考えてほしい。
憲法9条を読み返し、そんなことを思ったのでした。