皆さん、お元気ですか?
日本人でも米国アマゾン・マーケットプレイスに商品を出品できます。
いわゆる「アマゾン輸出」ってやつですね!
この記事では、同じアマゾン輸出でも、既存の商品ではなく、日本発の、それも自分のオリジナル商品を自分の想いを込めて販売することの意義を、実例でご紹介します。
この記事の目次
Taro’s Origami のプライベートブランド商品の販売を始めた理由
自分のオリジナル商品のことを、このサイトでは「プライベートブランド品」と呼ぶことにしています。
Taro’s Origami Studioでは、そのプライベートブランドの日本製折紙パックを米国アマゾンで販売しています。
徐々に種類を増やしながら、15cmの普通サイズの折り紙について、65、100,200、300、500枚パックのフルラインアップをすべてそろえて出品しています。
Taro’s Origami Studio の折り紙は、すべて日本製のハイクオリティなんですが、アマゾン販売で分かったことは、米国においても、中国製品との価格競争が激しいということ。
おかげさまで売れ行きは好調で、徐々にランキングを上げているところなんですが、今後はMade In Japanと物理的な折り紙スタジオを持つことを武器にブランド力を高めることにより、確実にNO1ベストセラーを勝ち取りたいと思っています。
ところで、Taro’s Origami Studioが米国での折り紙パックの販売を始めたことの契機となったのが、下の「事件」です。
折り紙老舗メーカ「ダイヨ」の倒産
「ダイヨ」ブランドで知られる老舗折り紙メーカーが、今年の頭に倒産しました。
下は、そのことを伝える2017年2月2日付朝日新聞の記事です。
この事件は、各方面にショックを与えました。
このダイヨの教育折り紙に慣れ親しんで育った日本人が多かったためです。
下は、倒産直後のダイヨのホームページ。
そして、下が現在のホームぺージ
ダイヨ倒産の理由
ダイヨが倒産した理由はいくつか挙げられていますが、報道等の論調によれば、企業努力が足りなかったというよりも、
1.少子高齢化による折り紙人気の低下(ダイヨも老人ニーズの発掘に努めたがうまくいかなかったようです(朝日新聞))
2.100円ショップで売られている海外製品等との国内競争激化
3.グローバル競争についていけなかった。(米国への売り込みもうまくいかなかった(朝日新聞))
という、社会的な原因によるものという捉え方が大方だったようです。
少子高齢化、グローバル化の犠牲になったというものです。
実際にはアメリカ進出してない?
しかし、1、2と、3は、全く視点が違うと思います。
というか、3については、私もアメリカで、ここ5、6年折り紙活動をしていますが、
ダイヨがアメリカ市場開拓に取り組んでいたという事実を承知していませんでした。
下は、現時点での米国アマゾンのランキングを示すものです。
実は、このランキングの7位に入っているプリント千代紙パック(黄色の蛍光ペンでマーキング)は、ダイヨのものです。
価格が安いのでランキング入りしたのだと思いますが、ダイヨの米国活動の成果というよりも
倒産流れなのだと思います(泣)。
米国活動の結果だとしても、この価格では体力をすり減らすだけだったと思います。
中国製の折り紙に負けている
一方、4位に入っているのは、ダイソーの折り紙パック(青のペンでマーキング)です。
もちろん中国製です。
多くの並行輸入業者が米国に持ち込んで販売してます。
それ以外の商品に日本製はありません。
それどころか、
「折り紙」というよりも単なる「カラーペーパー」が多いのです。
オンライン販売で、それも米国ですから、そもそも「折り紙」の品質等を消費者に伝えるのが難しいためです。
このランキングを見て私が思ったことは、「いやいやいや、日本の折り紙の実力は
こんなものではない」ということでした。
日本製折り紙の優位性
幸い、私の開いたTaro’s Origami Studioは、米国内唯一の折り紙スタジオとしてニューヨーク、サンフランシスコを基点にして、折り紙のデザインおよび教育のベンチャーとして知名度をあげつつあります。
Origamiというと、「折りのテクニック」と、「折り紙という紙そのもの」の両方を意味します。
両者は切っても切り離せない関係です。その辺りにある適当な紙を使っていてはだめなんだという認識も広げていく必要があるのです。
アマゾンで折り紙を購入する人の多くは学校教育者だと思いますが、上位にある「なんちゃって折り紙」では、ちゃんと折れなくて子供たちもがっかりするでしょう。
本物の「折り紙」は、折り紙という紙そのものだけで子供たちを魅了するだけの魅力があります。
以前、「世界での存在感を高めるため、どのようにして日本・日本人はソフトパワーを強化するべきなのか? 」で書きましたが、日本のソフトパワーとは「魅力的な文化を生み出した日本社会の根底にある、物事に対する妥協なきこだわり」です。
世界トップの折り紙メーカー多くは依然として日本企業であり、日本国内でそのようなこだわりを持って折り紙を作っています。
折り紙は「単なる紙」ではない!
これは、アメリカにおいても折り紙を知る者の間での常識です。
ダイヨの倒産経緯や背景を踏まえ、Taro’s Origami Studioは、折り紙と、米国でのコンシューマーニーズと、専門家として日本のソフトパワーの本質をよく理解する担い手として、「国際的な日本製折り紙メーカー」として活動を開始したわけです。
どうでしょうか?
皆さん、応援の程、よろしくお願いします。