皆さんこんにちは!
クラウドファンディングプラットフォームで一番人気といえばアメリカの「キックスタータ」です。世界最大のプラットフォームでもあります。
この記事の目次
キックスターターは、購入型かつAll-or-Notihing方式のみ
キックスターターの最強の特徴は、購入型でありながら、All-or-Nothing方式でなければならない点だと思います。すなわち、ファンディングが設定したゴール額に1ドルでも少なければ、ファンディングが行われないということです。
日本のプロジェクトを見ていると、All-inとかFrexibleとか実施確約型とか呼ばれている、ゴール額に達しなくても集まった金額がファンディングされる方式のものが多いようですが、個人的には、All-or-Nothing方式の方がしっくりきます。
All-or-Nothing方式の方が、クリエイターにとっても支援者にとっても非常にリーズナブルな仕組みだと思うからです。
すなわち、ファンデングされる方からすれば、集まった金額が少なくても貰いたいという気持ちがあるかもしれませんが、少ない金額ではそもそもそのプロジェクト自体が成立しないか、期待する効果を発揮できない場合があるわけで、その場合、ファンディングしてくれた人に対して失礼に当たることがあると思うからです。もっと言えば、少ない金額をもらってしまい、プロジェクトが失敗すると、それは、プロジェクト実施者にとっては、その時は良くても、後のことを考えるととても大きなリスクになります。
All-in方式は予約販売に過ぎない
結局、All-in方式は予約販売に過ぎません。この場合、クラウドファンディングプラットフォームは単なる商品販売のマーケティングツールにすぎないということです。限定販売をうたって行われるものもありますが、どんな商品だって数に限りはあります。ファンディング後直ぐに発送されるものであれば通常のE-コマースでの商品購入と同じです。要するに、どんな商品でもクラウドファンディングに乗せることが可能ということです。
それはそれでいいのですが、発明商品化プロジェクトを行うクリエイターが、このようなAll-in方式の利用が可能なプラットフォームでプロジェクトを立ち上げると、上記のような単なるE-コマース商品販売プロジェクトに紛れてしまい、その存在理由が毀損される可能性があるので注意です。
発明商品化プロジェクトは、そもそもAll-or-Nothing方式であるべき
そもそも、発明の商品化プロジェクトのような場合には、ある程度の金額が集まらないと開発や量産することはできないわけで、それを少ない金額のファンディングで実行するということは、プロジェクト資金が足りなくて大きな赤字を出すか、それか、プロジェクトを実行できなくて支援者に迷惑をかけるか、のどちらかを意味します。(資金がなくても商品が作れるということであれば、そもそも単なる商品販売であり、発明商品化プロジェクトとは呼べません。)
少ない金額でも集まったら貰っちゃえ的な考え方もあるかもしれませんが、クリエイター自身がその程度のコミットメントで人からお金を集めるというのは、どうかなと思います。クラウドファンディングの場合、知り合いからお金を集めることが多くなるわけで、そんないい加減な気持ちでは、お金が集まったとしてもその人の持っている社会資本を大きく毀損することになるでしょう。
発明商品化プロジェクトの場合、そもそもプジェクトが成功するか分からないリスクもあるわけで、そのようなリスクを背負って人からお金を集める以上、相当な覚悟がクリエイターには要求されるべきです。
すなわち、プロジェクトを成功するための綿密な計画と費用計算が必要であり、また失敗リスクも明らかにしてそれを支援者と共有するべきです。
このようなプロジェクトを立ち上げるのは大変だし、敷居が高いですが、キックスターターがAll-or-Nothing方式を貫くのはそのような思いが背景にあるわけで、それを利用者が理解しているからこそ、一番人気のプラットフォームなのでしょう。
キックスターターではファンディングに失敗するプロジェクトも多いですが、それもプラットフォームの信頼性に一役買っているのではないでしょうか。
クリエイター支援者双方のコミットメントがリスクを減らし、プロジェクトを成功へ導く鍵
安易な気持ちのプロジェクトでは参加は許さない、それが、クリエイターにとっても、支援者にとっても、リスクを小さくすることにつながることになるのだと思います。
いかがでしょうか?
アメリカで、発明ベースのクラウドファンディングに興味のある方は是非ご相談ください!
それでは今回この辺で!