アジア各都市、それとアメリカの印象、そこから見える日本人、日本の取るべき道

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昨年から今年にかけて、アジアの各都市、北京、広州、深セン、ソウル、香港を訪問してきました。

アジア各都市と、日本、アメリカの主要都市の印象の比較

以下は最近出張した国、都市の印象です。

中国の北京、広州、深セン

とにかく若者だらけ、人がとにかく多い、町がデカて新しく、高層ビルがとにかく多い、街中や公共交通機関に西洋人は皆無、スーツの人は皆無、英語が全く通じない。建物の作りや質はアメリカに近い。

韓国のソウル

中国よりは年齢層が幅広いが若者が目立つ、町はちょっと古さを感じる、街中や電車の中にも西洋人がちらほらいる、明洞は日本人観光客が非常に多い、スーツの人は少なめ、英語や日本語がある程度通じる。グローバル化でみると、中国と日本の間にある感じ。建物の作りや質は日本に近い。

香港

中国ほどではないが、町の中心部では若者が圧倒的に目立つ感じ、町は旧イギリスの植民地らしい古さと中国らしい新しさが混在する成熟した感じ。

日本の主要都市

人々の年齢層がぐっと上がって、中年~年配者が目立つ、町が綺麗、ビル建設がそこら中である、スーツの人が圧倒的に多い、外国人が非常に目立つ、英語がだいぶ通じる。アジア各都市の未来の姿というイメージ。

アメリカの主要都市

年齢層は幅広い、あらゆる人種がいて誰が外国人か分からない、公共交通機関は古くて貧弱、新しいビルの建設はほとんど見かけない、スーツを着ている人は普通にいる。家が広く、緑が多く、空がきれい。格差はあるが、上のクラスには生活に余裕がある。

各国の人口動態は?

上記アジアの都市ではいずれも少子高齢化の問題があり、中国も2060年ぐらいで減少に転じます。韓国は2030年ぐらいです。香港は中国の影響を受けるのでよくわかりませんが、少なくとも2050年ぐらいまでは人口増加するみたいです。

一方で、日本はすでに数年前から減少に転じています。

これから見ると、アジアの各都市が日本の少し昔の姿という感じです。アジアの都市の若さを見ると刺激を受けます。これに対して日本に帰ってくると、一気にオジサンだらけだなあという印象です。日本は成熟した、安定感のある、非常に魅力的な国ですが、やはり追われて追い抜かれる感がかなりあります。

特に、中国の若さ、人口の多さ、国土の広さを見ると、明らかにアジアはこれからは中国の時代と感じます。少子高齢化といっても、人口が減り始めるのはまだ40年先。彼らが、日本人のようにグローバル化したらいったいどうなるのでしょう、と末恐ろしく感じます。

アメリカは?

これに対して、100年後も人口が増え続けるのがアメリカです。

アメリカの特徴は、やはりダントツの先進国であるだけではなく、人々の生活の豊かさにあるような気がします。郊外の街並みの美しさ、家の広さは、アジアの人々の憧れです。また、ニューヨークのお洒落な感じはアジアの恋愛映画にもよく出てくるところからしても、憧れでしょう。

一方でアジアと異なり、どのような人種をも受け入れるという寛容さがあります。

しがって、その魅力により、今後もアジアを含めた各国から移民を惹きつけ、人口が減ることなく増えて行くのだと思います。

日本人、そして日本はどうあるべきか?

アジアの国は、多少の違いはありますが、それぞれ、中国は中国人の国、韓国は韓国人の国、日本人は日本人の国であり、言葉もそれぞれ違います。人種、国家を中心にまとまっている国であると言えます。また、建築物や製造品中心というか、やはり物質主義を感じます。

これに対してアメリカは、NYのように住んでいる人の40%が外国生まれであるということからして、アジアの国々と異なり、人種や国家というよりも、アメリカ的価値観という、価値観を中心にまとまっている国ということができます。アメリカの価値観とは、まさにハリウッド映画に代表されるような、憧れの生活というようなソフトパワーです。これが人々を惹きつけ、人口も減ることなく増え続けていくのです。

アジアの目に見える物質至上という考え方に対して、目に見えない価値観というものは当に対極にあるものです。目に見える物質には限界がありますが、価値観には限界がありません。

日本を見てみると、他のアジアの都市に比べると外国人の率が非常に高くなってきています。ある統計によると、日本はすでに有数の移民国家となっているとか。だとすると、やはり、これからの少子高齢化の時代になんとか日本がやっていくには、日本も価値観の国に変化していく必要があるのではないでしょうか。

日本が、と言っている時点ですでに矛盾がありますが、これからは、日本が、日本が、と言うのはやめて、アメリカのように、国家や人種ではなく色々な人を分け隔てなく惹きつける価値観を中心とした国になっていくことが必要であると思います。すなわち、ソフトパワー主体の国です。

日本のソフトパワーを正しく理解することが重要

しかしながら、これまでこのブログで書いているように、最近の日本のクールジャパン戦略の失敗を見ても分かるように、日本人自体が日本のパワーを正確に理解していません。

これを理解するには、日本に居てはだめなのです。それも外国にちょっといくだけではだめで、数年間は外国にいる必要があると思っています。それも国や企業の意思決定者が。。。また、政治家が、、、そして、それを選ぶ国民が。。。。

日本人は約23パーセントしかパスポートを保持していないそうですが、2,3時間飛べば異次元のアジアがあります。まずは、あらゆる人が海外に旅行するような施策はとれないものでしょうか?安近短でよいからまずは行ってみると良いと思います。

それでは、今回はこの辺で!

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