アメリカで「ストリップモール」と零細企業が強いわけ

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アメリカ物販ビジネスでお店を出すにはどのような場所がいいのでしょうか?ついNYやLA等の都市部や、巨大ショッピングモール等の人通りの多い場所を考えてしまいますが、現在のアメリカのトレンドはそうではありません。

この記事がアメリカでの出店場所について悩まれている方に役に立つと幸いです。

ストリップモールとは

写真は私の家のすぐ近くにある小さなモールです。

郊外の幹線道路を車で走ると、このような街道沿いにある小さなモールの小さな小売店がほとんど生き残っていることに気付きます。こういった街道沿いにあって、店の前にある駐車場から直接入る屋外型のモールのことを「ストリップモール」という。

屋内型の大型ショッピングモールは不振が続いているが、こういうストリップモールは意外と堅実なのだそうだ。

アメリカでは大型チェーンにより個人経営・零細経営のリテールがどんどん淘汰されていると言われているが、実際、車で走って周りを見回すとそんなことはない。この写真のモールには、フラッグ屋、ピザ屋、花屋、クリーニング屋、自動車整備工場が入っているが、明らかにコロナにも関わらず潰れてない。
家賃を調べて見ると、大体1年1平方スクエア当たり15ドル~20ドル。このモールのように古いともう少し安いのかもしれない。そうすると、毎月の家賃は1500ドル~2000ドルぐらいでしょう。アメリカの場合、日本と違い、入居するのに保証金のようなものは必要ないし、むしろ数か月のフリーレントが付帯するのが普通。

上のモールは超小型のものだけど、もう少し大きめで、下の写真のようにスーパーマーケットがメインテナントのものもストリップモールと呼ばれる。


こういうストリップモールが堅実なのは家賃が安いということもあるけど、スーパーなどの食料品店やジム、クリーニング屋がメインのテナントだったりと人々の生活に密着しているからと言われている。確かに大型の屋内型モールはそういうお店はなく、生活に密着しているとはいえない。

個人経営が強いわけ

小売りの場合、個人経営の小売店はアメリカではMom-and-Pop Store(母ちゃん・父ちゃん経営)と呼ばれる。日本でいえば、3ちゃん経営( 父ちゃん、母ちゃん、婆ちゃんの三人の家族経営)のような呼び方ですね。

でも、アメリカの母ちゃん・父ちゃん経営は、元気で調子がいいところが、日本の3ちゃん経営と違います。

なぜ、アメリカでこのような個人経営の零細店舗が潰れないのか、上記したように、

  • 地域密着のサービスを提供できる
  • そこで買えない商品とサービスを提供できる
  • 多数の従業員を雇わなくてよい
  • 家賃が安い・入居費が安い(保証金等はない)

ということがあげられます。

そして、大手の小売店、すなわちBig-Box Retailがオンライン化と画一化を進めるなかで、上記のような密着サービスとそこでしか手に入れられない一点ものが求められているということもあるわけです。

しかし、コロナ渦でも生き残った大きい理由は「オーナーシップ」だと思います。給与関係なく、店を守るために働くわけだから強い。このオーナーシップは、もちろん零細企業のオーナーが持っているものですが、そこで働く従業員の会社は仕事に対するオーナーシップも強いと言われています。

「米従業員の「会社忠誠度」 実は高いとの調査結果」Forbs誌

米国の従業員の82%は現在の雇用主に対して高い忠誠心を持っていることが、ウェスト・モンロー社の調査によって明らかになった。2000人のフルタイム従業員を対象とした調査の結果、従業員は条件さえ整えば、現在の雇用主に対して忠誠を誓うことが判明し...

これに対して、実は日本の会社忠誠心は極めて低いといわれています。

「日本人が「会社へのエンゲージメントが低い」と言われる理由」
前回は、やる気ゼロの新社長が引き起こした「人材流出」問題について解説しました。今回は、日本人が「会社へのエンゲージメントが低い」と言われる理由を見ていきます。

さらに、アメリカでは従業員はすぐに解雇することが可能なため、常に緊張感をもって働いており、したがって生産性も高いと言われています。

実はアメリカを支えるのはこのような零細企業だと言われています。これは、日本よりはるかに高い新規開業率(10%以上)と新規雇用者の60%以上がこういった零細企業によるものであることからも明らかです。

いかがでしょうか?

それでは今回はこの辺で!

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