ある企業に対する知財訴訟が実際に起こされているか、調べる方法(日本)

皆さんこんにちは!

新聞などに、ある企業が別のある企業に訴えた等と言う記事が載ったり、或は、そのような情報を噂で聞いたりして、そのことを確かめたいと思う場合があると思います。例えば、いつ実際に訴訟が起こされたのか、対象となる特許は何なのかということ等です。

今回、実際にあるクライアントから、訴訟が実際に起こされているか調べてくれないかという依頼を受けましたので、この機会に、それを調べる方法について整理したいと思います。

(1) 裁判所で調べる方法

1つ目は、裁判所で調べる方法です。

知財訴訟のうち、特許訴訟の第1審は東京地裁と大阪地裁の専属管轄となっています。しかし、裁判所は、現在進行中の案件を検索できるようなデータベースは公開していません。したがって、特許庁のデータベースのように事件の進捗状況を検索することはできません。裁判所で公開しているのは、当日の開廷予定のみです。

しかしながら、事件の当事者が誰か分かっている場合には、裁判所に電話で聞けば事務官が事件番号を教えてくれる場合があります。事件番号が分かれば記録の閲覧をすれば事件の内容を知ることができます。

一方、当事者が誰か定かでない場合(実際の当事者は新聞報道等と異なる場合もあります)には、手段としては、第1回目の口頭弁論期日が入りそうな日程に目星をつけて、裁判所に毎日通って開廷予定を閲覧して目星を付け、その事件を膨張するか閲覧して事件内容を特定するしかありません。しかし、大阪若しくは東京(どちらか分からない場合にはその両方)でそれを行うのは大変ですよね。したがって、我々の事務所では外部の人を雇ってこれを行っています。

(2)特許庁で無効審判の予告登録を調べて訴訟の対象特許を特定する方法

2つ目は特許庁で無効審判の予告登録を調べる方法です。

特許訴訟が起こされると多くの場合、カウンターとして被告側は無効審判をかけてきます。したがって、無効審判の予告登録を調べることで対象特許を特定することができる場合があります。また、無効審判中で、裁判所に起こしている侵害訴訟に言及していることも多いので、それから訴訟番号等を特定することができる場合があります。

無効審判の予告登録は、特許庁のサイトの「経過情報」からオンラインでアクセスことができます。適宜更新されますので、定期的にここを調べることでワッチングすることが可能です。我々の事務所ではこれも代行しています。

サービス 費用
裁判所への問い合わせ 10000円/回
裁判所でのワッチング 30000円/月
特許庁でのワッチング 10000円/回(例えば1週間に1回等)
裁判所での閲覧 15000円/時間

興味のある方はお問い合わせください。

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